フリーエンジニア考察
IMI(共通語彙基盤)
今回のお題『IMI(共通語彙基盤)』
「IMI(共通語彙基盤)」とは、Infrastructure for Multilayer Interoperabilityの略語で直訳すると情報共有基盤です。地域や自治体で使用されている言葉や表記にはバラツキがあり、そこに含まれる意味も異なる部分があるため、それを統一した方が良いのではないか?と、経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構が協力して進めている取り組みです。
共通語彙基盤の目指すこと
同じモノを指すのにも、多様な言い方があります。例えば「市役所」だと、自治体や私たちが手にするパンフレットによって「市役所」と書かれていたり「市庁舎」と書かれていたりします。これと同じことが様々な組織が保有するデータの中でも起こっています。
「市役所」も「市庁舎」も同じモノを指していれば、そこに含まれる情報(建物であること、行政機関であること、住所、開庁時間、提供しているサービスなど)は同じです。そのため、使用する言葉を統一し、その単語に適した情報をフォーマットでデータベース化することで、誰でも簡単に、早く必要な情報にたどり着くというわけです。
共通化を検討される単語は、行政機関に限ったものではありません。私たちが普段よく使う普遍的な言葉(人・場所・施設・食品名・作物・品種など)も含まれます。
どのような活用方法が期待されているのか
同じモノを指すのに複数の単語が使用されているため統一する必要があることは述べましたが、全く同じ単語を使用していても、保有する情報量やフォーマットが組織によってバラバラであることも問題となっています。
例えば、法人(企業)の情報は経済産業省、国税庁、厚生労働省、総務省など複数の省庁・団体が保有していますが、登録名の記述方法、識別番号、事業内容の記述方法全てにおいて異なります。同じ省庁の中でも、組織毎に違う方法を取っている場合もあります。これを統一することにより、どんなに便利で早くなることか想像は容易です。
また、日々の生活だけでなく、災害時などの非常時に役立つことが期待されています。東日本大震災の際には、不足物を発信したがサイズや用途がはっきりしなかったため、本当に必要なものが揃わず、充足しているものが余分に余ってしまった、などという話もありました。このような時にも、「どこ」に「なに」が必要かという情報を単語に紐づいたデータで発信できれば、迅速な救助が可能になります。
私たちの生活に密接に関わっているIMI(共通語彙基盤)、早く整備されると良いですね。
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